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河川堤防の地震時残留変形解析

概要
「河川構造物の耐震性能照査指針(案)・同解説、H19.3、国土交通省河川局」に示された静的照査手法(ALID)による照査検討事例です。
一般的な土堤防を対象に、大規模地震時(レベル2相当)の耐震性能照査を行いました。
解析条件
 
  想定地震動
1)レベル2タイプT:400gal(地表面)
2)レベル2タイプU:600gal(地表面)
(V種地盤・強震帯地域を想定)
  堤体規模
高さ:5.0m
敷幅:35.0m
  液状化物性
液状化対象層:沖積砂質土層(As1、As2)
AAs1:層厚2.0m、RL=0.28、Dr=60%
CAs2:層厚5.0m、RL=0.31、Dr=70%
  液状化時の低下剛性
安田・稲垣の推薦式
(RLとFLから低下剛性G1を推定)
  液状化後の沈下
石原・吉嶺の式による
解析手順
 
  1)常時応力解析
地震前の現況地盤応力を求める
(堤体施工過程のシミュレート)
  2)液状化抵抗率FL計算
液状化抵抗率FLは、要素毎に自動算出
算出式:道路橋示方書準拠(簡易法)
(ALID/Winの自動計算機能による)
  3)液状化流動・残留沈下解析
2)のFL分布を用いて液状化流動、および、過剰水圧
消散に伴う沈下解析を行い、残留変形を求める
検討結果
タイプT地震動で堤防天端は約2.1m沈下する結果と
なりました。
残留変形後の天端標高が設計上の最高水位より下まわる
ようであれば要対策と判定されます。
解析モデル
・@堤体、AAs1、BAc、CAs2は弾塑性体(MC-DPモデル)でモデル化
・D砂礫層は線形弾性体でモデル化


土質ブロック図



モデルメッシュ図



残留変形解析結果(タイプT、400gal)

簡易法によるFL値分布(タイプT、400gal)



残留変形(タイプT、400gal)



沈下分布図(タイプT、400gal)



残留変形解析結果(タイプU、600gal)

簡易法によるFL値分布(タイプU、600gal)



残留変形(タイプU、600gal)



沈下分布図(タイプU、600gal)

 
 


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